君は気づいていたかい。
小説「陸王」では、プロローグとエピローグで蓮の花が描かれていたよね。
そう、特にプロローグで花を出すのは昔からの定石だ。
夏目漱石の作品でもあったよね。
さて、ピンクの蓮の花が示唆していたのは・・・
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14-① 好きなことをやれ
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説明しよう。彼女こそ、筆者の秘密兵器である。(カワイイでしょ!)
そう、この話から登場する新キャラクターだ。
名前は「エル」。ピョンサブローの2つ違いの妹である。
兄妹は田舎から大学進学のため上京してきたが、生活費を浮かすため同居をしている。
短大を卒業したエルは就職先が決まらず、とりあえずアルバイト生活である。
朝から騒がしい!あと何だ!そのムダな大きさでの登場は?
だって初登場よぉ!1-10-10話で「『跳ぶ読書』史上・最大のピョン子」が出てたから、ちょっとだけ対抗しようと思ったのよ!
「『跳ぶ読書』史上・最大のピョン子」については、下記リンク参照してね!
「それよりも、さっさと起きて!片付かないでしょ! 私も今日から派遣社員として働くんだから忙しいのよ!」
「今日から働くなんて、聞いてたっけ?」
「言ったわよ! 確かカメキチさんとか言う人と赤羽で呑んで帰って来た時で、『OK!OK!』ってご機嫌だった時よ! まさか覚えてないワケないわよねっっ!」
マズイ、覚えてない・・・・・・
「今日からずっと憧れだった「ツチノコデザイン」で働くから、ちょっとだけ緊張してるのよ!」
そ、そ、それってオレの会社・・・・・・
えっっっ!!!
その時、ピョンサブローは池井戸潤の「陸王」の一節を思い出した
「好きなことをやれ。見栄張ってカッコつけて、本当に好きでもないことをする人生ほど後悔するものはない」
池井戸潤「陸王」
ピョンサブローは、エルが小さな頃から絵を描いたりデザインしたりするのがとても好きだったことを知っていた。だから、内心この就職には喜んでいた。好きなことをやるのが、結局一番なのだ。
兄妹で同じ会社に勤務・・・ひょっとしたら、情報産業としての勤務規定に引っかかる?
そんなことは、ないとは思うが・・・・・・
えっ・・・・・・
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とりあえず、2人は兄妹であることを隠して勤務することに決めたのだった。
このことがこれから様々なドラマを生み出すことに、当然気付かない2人・・・・・・
名字とかでバレるんじゃね・・・?
うーん、名字か・・・ヘビオも珍しくイイトコ突いてくるね・・・・
・・・よし、ヘビオに1つ大事な事を教えてあげよう。
ったく・・・枠で囲むなんてコワザ覚えてゴマカシてんじゃねーよ!
ヘビオ、そんなことを言うか・・・
今日は怒ったぞ!
ヘビオ、大事なことを教えてあげよう。
筆者の横暴だっっっ!
さて、うるさいヘビも駆除完了! 「全知全能の神」が話を続けることとしよう。
14-② 安ければ売れると思うのは、商売を知らない奴の錯覚
「皆聞いてくれ!今日から派遣社員として働くエルさんだ。皆の所に挨拶に行くからよろしく!」
朝から響く、ヘビオの上司「青大将」課長の声・・・・・・
ヘビオです。よろしく!(誰かに似てるような気がする・・・)
エルです。よろしくお願いします。(なんか、悪賢さそう・・・)
ピョンサブローです。よろしく!(バレないようにしてくれぃ・・・)
エルです。よろしくお願いします。(バレちゃダメよぉ!・・・)
ピョン子です。今度、歓迎女子会やるからね!(誰かに似ているわね・・・)
エルです。楽しみにしてます。(なんてキレイな人・・・)
カメキチです♥ よろしく♥ (♥♡♥)
エルです。よろしくお願いします。(なんで赤い文字とハート???)
様々な印象・感情・想いがうごめく、初対面・・・そして皆、結構なぜか鋭かった・・・・
「やれって言わりゃ、やればいいんだよっっっ!」
今日も響く、カメキチの上司・スッポン課長の声。
でも、こんなに安い値段じゃ・・・
「いいんだよっっっ!営業なんて、取ってきてナンボだ」
そんなスッポン課長の声を聞いていたら、ピョンサブローは池井戸潤の「陸王」の一節が頭に浮かんだ。
高く、じゃなく、適正価格で売れといってるんだ。安売りしていいことは何もない。安ければ売れると思うのは、商売を知らない奴の錯覚だ。
池井戸潤「陸王」
そう、価格政策だけでは明日はない。安くすればいいというのは、商売を知らない奴の錯覚だ。
その時、なぜかフロアを歩いていたピョン子と目があった。
ピョン子の目も、同じようなことを考えている・・・と感じたピョンサブローだった。
そして、やはりピョン子は素敵だ・・・とも感じた。
14-③ 品質が低くて売れるものはない
1か月が過ぎた。
とりあえず、ピョンサブローもエルも何事もなく、秘密がバレることなく働いていた。
ふう、疲れた・・・・・
屋上で缶コーヒーでのブレイクをするピョンサブロー。
お疲れ!
姿を見せるカメキチ。カメキチが言った。
「最近、スッポン課長がますます価格を下げての営業させようとしているんだ。」
「またかよぉ!」
「ピョンサブロー、池井戸潤の「陸王」にこんな一節があるんだ
品質が高いものなんていくらでもあります。だけど、品質が低くて売れるものはない。それが現実だと思ったほうがいい
池井戸潤「陸王」
「オレ達が追求するのは、やはり品質だ! もちろん価格は重要だ。でも、品質が低くては絶対に売れないんだ!どうしてスッポン課長のヤツはそんなことがわからないんだ!」
「アイツには、一生無理かも・・・」
虚しさに耐え切れずに黙ってしまう二人だった・・・・・・
「暗くなっちゃったから、話題を変えよう。一つ、ピョンサブローに相談があるんだ」
「何だい?」
「オレさ・・・・・・エルちゃんの兄貴に決闘を申し込もうと思うんだ!」
「えっっっ!・・・・・・」
「えっっっ!」と驚いた所で・・・・・・当然、次回に続く
まとめ 「陸王」
① 好きなことをやれ
② 安ければ売れると思うのは、商売を知らない奴の錯覚
③ 品質が低くて売れるものはない
A) 陸王 再放送できない・・・・・・?
この「陸王」、ドラマでも高視聴率でしたね。私も毎週楽しみでした。でも「大人の事情」で、現在の所で再放送は地上波放送不可能なドラマの1つだそうです。「大人の事情」については、私はあえて述べません。ググってみれば、いくらでもわかります。その役者さんが薬物使用したかなんて、どうでもいいです。
でも1つだけ言いたいのは、「作品には罪はない」・・・そう思いませんか? 確かに罪を犯した人間は更生すべきでしょう。でも、作品は犯罪を行ってませよね。仕方ないから、DVD買っちゃおうかなぁ・・・
B)陸王 靴
陸王にでてくる靴、足袋のランニングシューズって実物があるのは御存じですか?
いわば、「陸王 こはぜやモデル」です。
なんか、足にぴったりフィットして素早く走れそうですね。これでマラソン大会でも走ったら、結構目立ってしまうかも?
C)その他
・「安いだけ」「品質が劣る」そんなもの、確かに普遍的な価値はないですね。生きてためには、真贋を見極めることも必要です。
・カメキチが「決闘」だなんて、物騒なことを言い出しました。エルを投入したのは、こんな波風を起こすハリケーンの役割のためです。次回をお楽しみに。
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蓮の花言葉、君は知っているかい?
「清らかな心」「神聖」だそうだ
そうだね、清らかな心って普段の生活では忘れてるね
毎日毎日の忙しさに隠れ、いっぱいいっぱいだものね
でも、オレはその神聖さを絶対に忘れないぜ!
心に誓うピョンサブローだった・・・・・・
1-14-14話終了/1-15-15話に続く
*2022年6月18日初掲載