【池井戸潤おすすめ】10/アルルカンと道化師 半沢直樹5/1-10-10話

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道路の脇、野菊が生い茂るこの道

ピョンサブローはこの道が好きだ

そう、野菊のたくましさ・健気さ・力強さに惹かれるのだ

でも、惹かれることばかりではないだろう

様々な事、野菊にもあるはず・・・・・・

目次

10-① 正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる

バサッ!

朝から、机に書類が叩きつけられた。

ピョンサブローが目を上げると・・・・・・

ヘビオ
ヘビオ

何だ、この提案書の数字は!

眠そうな、それでいて不機嫌そうな、勝ち誇ったようなヘビオだった

ピョンサブロー
ピョンサブロー

え・・・・・・

それはピョンサブローが営業部に提出した提案書だった。

しかも、間違いなくピョンサブローが作成した分だった。

ヘビオが指摘した箇所、ざっと見直すと・・・・・・

確かにピョンサブローのミスだった。

ヘビオもバカではない

ヘビオ
ヘビオ

昨晩、遅くまでかかって調べた甲斐があったぜ・・・

そう、ピョンサブローの書類不備を遅くまでかかって探していたのだ。

つまり、これがヘビオのピョンサブローに対する「次の一手」だった。

なんという小賢しさだろうか・・・

ピョンサブローはその時、先日読んだ池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」の一節を思い出した。

現実の世界で勝つのは常に悪党であり、悪知恵だ。正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる

池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」

そう、ヘビオはバカではなかった。悪党になるには才覚が必要なのだ。

ピョンサブロー、ピンチ!

絶対絶命の彼を救ったのは、やはりこの男だった。

カメキチ
カメキチ

まあまあ、ご両人。ちょっと待ったぁ!

そう、社内一の情報通であり、「スーパーハッカー」でもあるカメキチ参上。

最近は「社内一のトラブル解決お助けマン」の異名も、いつの間にか定着していた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

遠くから、ピョン子が見ていた。

遠くからなのでよく聞こえないが、カメキチが談笑しその場をまとめたようだった。

ピョン子
ピョン子

うふっ!本当に3人、「仲良し」なんだから・・・

ピョン子よぉ・・・だから「仲良し」ではないって・・・

「仲良し」っていうのは、右下でコソコソささやいている2人のようなことを言うんだぜ!

ありがとう!今宵は赤羽立ち呑み、ごちそうするよ・・・

ピョンサブロー
ピョンサブロー

おう、レモンハイのメガサイズ頼むぜ!!!

カメキチ
カメキチ

10-② 自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや。

その夜。

赤羽の、いつもの立ち呑み屋。

ここで、筆者から一言。

注意点

当ブログ「跳ぶ読書(通称とぶどく)」では、呑んで叫んだりカラんだりするシーンが出てきますよね。

→ お酒は「適度」にね! 「過度」は絶対にダメだよぉ!

少々のお酒は、コミュニケーションには適切でしょう。でも「過度」はダメ!!!

ピョンサブローやカメキチに、誰か教えてあげて下さい!!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ピョンサブロー
ピョンサブロー

へっへっへ・・・酔っ払いなのさ

カメキチ
カメキチ

コイツ・・・こんなに酒グセ悪かったっけ? 今宵は先を越された・・・

「カメキチ、今日は本当にありがとうな! とってもとっても、助かったよぉ!」

「なんのなんの、お安い御用さっっっ!」

「カメキチってさぁ、どうしてそんなにして助けてくれるんだ?」

「ピョンサブロー、池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」にこんなこと書いてあるのは知ってるかい?」

自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや。

池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」

他人のために何かをするということは、幸せなんだ。これ以上もない幸せなんだ」

ピョンサブロー
ピョンサブロー

たまには、いいこと言うじゃねーか!

酔っているフリでテレ隠しをするカメキチを、見逃さなかったビョンサブローだった。

10-③ 戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある

カメキチの言葉は続いた。

「ピョンサブロー、でもヘビオにやられっぱなしではダメだぜ!池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」には、こんなことも書いてあるんだ」

いつもは従順に規律を守るサラリーマンも、戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある。

池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」

「ピョンサブロー、お前には言っておく。絶対にヘビオなんかに負けるな!戦うべき時に戦わなければ葬り去られるときがあるんだぜ!

ピョンサブロー
ピョンサブロー

おう、任せとけぃ!おねーさん、レモンハイのメガ盛りおかわり!

カメキチ
カメキチ

しょうがねーな・・・こっちもレモンハイのメガ盛りお願い!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

赤羽の夜は、今日もこうして平和に更けていった・・・・・・

事件があったのは翌朝。

ピョン子の一喝がフロアに響き渡った

どうした、ピョン子! 「跳ぶ読書」史上、最大の大きさじゃないか!

何があったかは・・・・・・当然、次回に続く

まとめ 「アルルカンと道化師 半沢直樹5」

3行革命(Reading Point=跳ぶPoint)

① 正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる

② 自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや

③ 戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある

・「アルルカンと道化師 半沢直樹5」は半沢直樹シリーズの最新作です。当然、半沢直樹が大活躍。あの人やあの人まで登場する「あらすじ」は・・・・・・・もちろん記載しません。上記リンク先等、参照下さい。

・いやぁ、今回は記念すべき10話でした。著者・ピョンサブローは、こんな小さなことでも感無量です。今回は実験的に「ヘビに睨まれたカエル」や「『跳ぶ読書』史上最大の大きさのピョン子」も出しました。変化なき所に進化はありません。次々と新しい表現も追求しようと思ってます。

・半沢直樹シリーズ、著者が大好きなシリーズです。私も戦うべき時には戦って行きたいです。そして、他人のために何かをするという「金で買えん幸せ」も行動して行きたい・・・キレイ事でなく、本当に痛感します。

・次回、「ピョン子」の怒りとは何か・・・お楽しみに。

そう言えば、「野菊の墓」って名作があったっけ・・・・・・

ピョンサブローは、お気に入りの野菊が道端に咲いている帰り道で考えていた。

確か「野菊の墓」のヒロインは病弱で亡くなったんだよな・・・

死んではおしまいだ。

だから、生きているうちは精一杯、後悔しないように生きたい・・・・・・

酔っていても、ピョンサブローは真摯に考えていた・・・・・・

1-10-10話終了/1-11-11話に続く

*2022年4月17日初掲載

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