テレビで月桂樹の花を見た
月桂樹って、葉で作る冠のみが有名だ
そう、陸上競技なんかで、1位の選手がよく頭に乗せてるね
でも、花は花で美しい
だけど、その美しさの裏側には・・・・・・
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13-① 建前の世界と本音の世界。真実を言い当てているのは常に本音
前回のラーメン屋での続きである。
そう、「不正」を扱った池井戸作品って・・・そう言えば相談があるから、この件も含めて一仕事終わった夜6時頃、屋上に来てくれないか?
全然OKだよ!(不正の相談??? ちょっと怖いなぁ・・・・・・)
そして夜6時過ぎ。屋上にはカメキチとピョンサブローの姿があった。
遅れてごめん、ちょっと上司につかまっちゃって・・・
全然、OK。こっちこそ、忙しい所ごめん!ちょっと営業部以外の人に相談があってさ・・・・・・
不正をしてくれっていたら、困るなぁ・・・・・・ドキドキ
「実はさ、課長から指示があったんだ」
「カメキチの課長って、あの有名な「スッポン課長」だよね。」
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話をまとめると、スッポン課長からクライアントへの不正行為の指示が出たそうだ。
あえて、ここでは不正の明細は割愛させて欲しい。いくらでも不正指示なんて記載はできるが、不正行為者へのヒントになることだけは避けたい・・・・・・
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「ピョンサブロー、そう言えば昼飯の時に話していた【不正】を扱った池井戸潤の作品『鉄の骨』は読んだよね。この中でこんな記載があるんだ。」
建前の世界と本音の世界。仮にこの二つが並立しているように見えても、真実を言い当てているのは常に本音のほうなのだ。
池井戸潤「鉄の骨」
「そう、青臭いと言われるかもしれないけど、当然のようにこっちから不正を持ちかけるなんて、ちょっと我慢できないんだ。確かに仕事のためには危ない橋を渡るのも必要かもしれない。仕事を取るためには必要な事かもしれない。でもそれは建前じゃないのかなぁ・・・オレはもっと本音で真っ当に生きたい」
スッポン課長は、上司からは何も言われないのかい?
「ピョンサブロー、スッポンの野郎は上司の前ではヘコヘコのおべっか野郎だぜ!トラブルがあると部下のせい、手柄はスッポンのモノさ。自分の評価につながる数字のことばかり報告し、マズいことは報告しない。しかも、上司と部下とでは態度が露骨に違い過ぎる。さっきの池井戸潤「鉄の骨」には、こんな記載もあるんだ。」
人間っていうのはな、目上の前では性格を隠す。だが、お前のような年若を前にするとついつい人柄を出してしまう。それが奴らの本省なのさ。
池井戸潤「鉄の骨」
「正にこれがスッポン課長さ。オレ達部下の前では横柄に命令しやがる・・・そのくせ、上司の前ではおべっか野郎。ある意味、サラリーマンのカガミだよ・・・そして、それこそがヤツの情けない人間性だよね。」
13-② 視点が違う。視点の違いは、視野を変える。
「ピョンサブロー、相談したかったのはこんな現状を甘んじて受け入れて行ってもいいのなぁ・・・ということなんだ。」
なるほど・・・・・・難しい問題だね・・・・・
「さっきの池井戸潤「鉄の骨」には、こんなことも書いてあるんだ」
視点が違う。
視点の違いは、視野を変える。
池井戸潤「鉄の骨」
「そう、オレとスッポン課長とでは視点が違い過ぎるんだ。だから視野が全く異なるんだ。だから、普通じゃないことも普通に指示してしまうんだ」
営業部の他の部隊でも、そんなこと普通にやっているのかなぁ?
ちなみに、今現在で業績が絶好調のヘビオのヤツのやり方って知ってるかい?
確かに数字は知っている。立派なモンさ。でも、やり方まではマーケ部までには伝わってこないなぁ・・・・・・
「アイツの課長も腹黒さで有名なヤツなんだ。アイツの課長=通称『青大将』ってのは知ってるよね。『青大将』と『ヘビオ』の腹黒のヘビコンビって、数字のためなら汚い事なんて当たり前らしい。」
「ヘビオらしいなぁ・・・・・・」
ウルセー・・・数字がすべてだ!
13-③ 変化には犠牲が付きもの
「ピョンサブロー、オレは仕事の取組みを変えたいんだ。さっきの池井戸潤「鉄の骨」にはこんなことも書いてある。」
誰だってそうさ。変化を受け入れるのは恐ろしい。人だけじゃない。会社もそうだし、業界だって同じことだ。いま我々が直面しているのはまさにその変化であって、変化には犠牲が付きものなのさ。
池井戸潤「鉄の骨」
「そう、オレはやり方を変えたい。こんな汚いやり方でなく、真っ当なやり方だ。そう、やり方を変更したら数字が少しは落ち込むかもしれない。でも、変化を恐れているだけじゃダメだ。変化には犠牲がいるんだ」
そうだね。カメキチの言うことは正しい。応援するよ。でも、具体的にどうするんだい?
知恵を使うのさ! 営業部のピョン子の仕事ぶりって知ってるかい?
ああ、ウワサは聞いてるよ! (知らないワケないだろっっ!いつも見つめているよっっ!)
ちょっとちょっと、最近私の出番、少なすぎよっっっ!
「あのコはすごいよ。知恵を使っている。クライアントと仲良くなって信頼もされてるし、しかも仕事を取る時には価格競争という土俵では戦わない。ウチの会社の付加価値を売りとして他社と差別化し、ある程度の利益は確保した仕事を取ってきている。しかも、あの一本スジが通った性格だ。クライアントからも「花咲舞のようだ」と好かれているらしい。」
ちなみに「ピョン子は花咲舞のようだ」については、下記1-4-4話参照してね。
話が暗くなっちゃったので、話題を変えよう。人事からこっそり聞き出したんだけど、❤❤❤今度来る派遣社員ってスゴイ❤❤❤らしいね・・・
さすが、社内一の情報通! でもなんだ、その珍しい赤い文字とハートは?
❤そ❤れ❤は❤ね❤・・・・・・
カメキチ、ちょっと待ったぁぁぁ!!!
まずい、カメキチに引きずられて赤文字+大きな文字になってしまった・・・・・
その件は、カメキチではなく筆者から説明しよう。
それは、以前からずっと筆者が温めていた件である。
いわば、秘密兵器。敵の基地なんて、木っ端微塵さっっっ!
いわば、隠し玉。「オオタニショウヘイ」君なんて、一発でタッチアウトさっっっ!
いわば、懐刀(ふところがたな)。抜刀すれば「イシカワゴエモン」君なんて、
一刀両断さっっっ!
と、散々アオってアオったところで・・・・・・当然、次回に続く。
まとめ 「鉄の骨」
① 建前の世界と本音の世界。真実を言い当てているのは常に本音
② 視点が違う。視点の違いは、視野を変える。
③ 変化には犠牲が付きもの
・カメキチの決意表明の回でした。建前と本音、本音でもちろん生きたい。でもそれができないから、とってももどかしいんですよね。
・そう、確かに視点がちがうと視野が異なりますよね。見ている所が違ってきます。もっともっと広く全体に見ること、時には重要です。
・変化には犠牲がつきもの・・・・・・哀しい現実です。でも改革には何かを捨てないと新しい世界に行けませんよね。もちろん犠牲は最小限にとどめますが、変化への改革に邁進せねば現状満足してしまい、小さな人間になってしまいます。
・秘密兵器とは・・・・・・ずいぶん前から、構想を考えてました。次回、ベールを脱ぎます!
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月桂樹の花言葉って知っているかい?
「栄光」「勝利」だそうだ
陸上競技で優勝者の冠になるのも、これでわかるよね
でも、人生で「栄光」を得て「勝利」するには、いったいどのくらい努力しなければならないんだろう・・・
いや、そんなことを怖れていても仕方ない
努力を継続邁進することが大事・・・そう考えるピョンサブローだった
1-13-13話終了/1-14-14話に続く
*2022年6月3日初掲載