道路の脇、野菊が生い茂るこの道
ピョンサブローはこの道が好きだ
そう、野菊のたくましさ・健気さ・力強さに惹かれるのだ
でも、惹かれることばかりではないだろう
様々な事、野菊にもあるはず・・・・・・
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10-① 正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる
バサッ!
朝から、机に書類が叩きつけられた。
ピョンサブローが目を上げると・・・・・・

何だ、この提案書の数字は!
眠そうな、それでいて不機嫌そうな、勝ち誇ったようなヘビオだった。

え・・・・・・
それはピョンサブローが営業部に提出した提案書だった。
しかも、間違いなくピョンサブローが作成した分だった。
ヘビオが指摘した箇所、ざっと見直すと・・・・・・
確かにピョンサブローのミスだった。

ヘビオもバカではない

昨晩、遅くまでかかって調べた甲斐があったぜ・・・
そう、ピョンサブローの書類不備を遅くまでかかって探していたのだ。
つまり、これがヘビオのピョンサブローに対する「次の一手」だった。
なんという小賢しさだろうか・・・
ピョンサブローはその時、先日読んだ池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」の一節を思い出した。
現実の世界で勝つのは常に悪党であり、悪知恵だ。正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる。
池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」
そう、ヘビオはバカではなかった。悪党になるには才覚が必要なのだ。
ピョンサブロー、ピンチ!
絶対絶命の彼を救ったのは、やはりこの男だった。

まあまあ、ご両人。ちょっと待ったぁ!
そう、社内一の情報通であり、「スーパーハッカー」でもあるカメキチ参上。
最近は「社内一のトラブル解決お助けマン」の異名も、いつの間にか定着していた。
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遠くから、ピョン子が見ていた。
遠くからなのでよく聞こえないが、カメキチが談笑しその場をまとめたようだった。

うふっ!本当に3人、「仲良し」なんだから・・・
ピョン子よぉ・・・だから「仲良し」ではないって・・・
「仲良し」っていうのは、右下でコソコソささやいている2人のようなことを言うんだぜ!
ありがとう!今宵は赤羽立ち呑み、ごちそうするよ・・・

おう、レモンハイのメガサイズ頼むぜ!!!

10-② 自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや。
その夜。
赤羽の、いつもの立ち呑み屋。
ここで、筆者から一言。
当ブログ「跳ぶ読書(通称とぶどく)」では、呑んで叫んだりカラんだりするシーンが出てきますよね。
→ お酒は「適度」にね! 「過度」は絶対にダメだよぉ!
少々のお酒は、コミュニケーションには適切でしょう。でも「過度」はダメ!!!
ピョンサブローやカメキチに、誰か教えてあげて下さい!!!
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へっへっへ・・・酔っ払いなのさ!

コイツ・・・こんなに酒グセ悪かったっけ? 今宵は先を越された・・・
「カメキチ、今日は本当にありがとうな! とってもとっても、助かったよぉ!」
「なんのなんの、お安い御用さっっっ!」
「カメキチってさぁ、どうしてそんなにして助けてくれるんだ?」
「ピョンサブロー、池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」にこんなこと書いてあるのは知ってるかい?」
自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや。
池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」
「他人のために何かをするということは、幸せなんだ。これ以上もない幸せなんだ」

たまには、いいこと言うじゃねーか!
酔っているフリでテレ隠しをするカメキチを、見逃さなかったビョンサブローだった。
10-③ 戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある
カメキチの言葉は続いた。
「ピョンサブロー、でもヘビオにやられっぱなしではダメだぜ!池井戸潤の「アルルカンと道化師 半沢直樹5」には、こんなことも書いてあるんだ」
いつもは従順に規律を守るサラリーマンも、戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある。
池井戸潤「アルルカンと道化師 半沢直樹5」
「ピョンサブロー、お前には言っておく。絶対にヘビオなんかに負けるな!戦うべき時に戦わなければ葬り去られるときがあるんだぜ!」

おう、任せとけぃ!おねーさん、レモンハイのメガ盛りおかわり!

しょうがねーな・・・こっちもレモンハイのメガ盛りお願い!
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赤羽の夜は、今日もこうして平和に更けていった・・・・・・
事件があったのは翌朝。
ピョン子の一喝がフロアに響き渡った
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どうした、ピョン子! 「跳ぶ読書」史上、最大の大きさじゃないか!
何があったかは・・・・・・当然、次回に続く
まとめ 「アルルカンと道化師 半沢直樹5」
① 正義の味方はバカでもなれるが、悪党になるには才覚がいる
② 自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金で買えん幸せや
③ 戦うべきときに戦わなければ葬り去られるときがある
・「アルルカンと道化師 半沢直樹5」は半沢直樹シリーズの最新作です。当然、半沢直樹が大活躍。あの人やあの人まで登場する「あらすじ」は・・・・・・・もちろん記載しません。上記リンク先等、参照下さい。
・いやぁ、今回は記念すべき10話でした。著者・ピョンサブローは、こんな小さなことでも感無量です。今回は実験的に「ヘビに睨まれたカエル」や「『跳ぶ読書』史上最大の大きさのピョン子」も出しました。変化なき所に進化はありません。次々と新しい表現も追求しようと思ってます。
・半沢直樹シリーズ、著者が大好きなシリーズです。私も戦うべき時には戦って行きたいです。そして、他人のために何かをするという「金で買えん幸せ」も行動して行きたい・・・キレイ事でなく、本当に痛感します。
・次回、「ピョン子」の怒りとは何か・・・お楽しみに。
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そう言えば、「野菊の墓」って名作があったっけ・・・・・・
ピョンサブローは、お気に入りの野菊が道端に咲いている帰り道で考えていた。
確か「野菊の墓」のヒロインは病弱で亡くなったんだよな・・・
死んではおしまいだ。
だから、生きているうちは精一杯、後悔しないように生きたい・・・・・・
酔っていても、ピョンサブローは真摯に考えていた・・・・・・
1-10-10話終了/1-11-11話に続く
*2022年4月17日初掲載